公開日:2018/05/17 最終更新日:2018/05/17

JVN#91151862
Microsoft 製の複数の Windows アプリケーションおよびインストーラにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

Microsoft が提供する複数の Windows アプリケーションおよびインストーラには、DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Microsoft OneDrive - CVE-2018-0592
  • Microsoft OneDrive のインストーラ - CVE-2018-0593
  • Skype for Windows - CVE-2018-0594
  • Skype for Windows のインストーラ - CVE-2018-0595
  • Visual Studio Community のインストーラ - CVE-2018-0596
  • Visual Studio Code のインストーラ - CVE-2018-0597

詳細情報

Microsoft が提供する複数の Windows アプリケーションおよびインストーラには、DLL を読み込む際の検索パスに関する処理に不備があり、該当するアプリケーションやインストーラと同一のディレクトリ内に存在する特定の DLL ファイルを読み込んでしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。
開発者によると、本件は「アプリケーション ディレクトリにおける DLL の植え付け」の問題であり、実際の攻撃実現性は限定的であるため、セキュリティ更新プログラムによる対応は行わないとのことです。

開発者による「アプリケーション ディレクトリにおける DLL の植え付け」への対応については、開発者が提供する情報をご確認ください。

想定される影響

本脆弱性の影響を受けるアプリケーションやインストーラを実行する際に、細工された DLL ファイルが同一ディレクトリに置かれていた場合、当該アプリケーションやインストーラの権限で任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

ワークアラウンドを実施する
次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • システムディレクトリへの書き込みは管理者にのみ許可する (Windows の初期設定)
  • Windows PC は管理者権限を持たない標準ユーザアカウントで操作することを原則とし、必要なときのみ管理者アカウントで操作する
  • インストーラは新たに作成したディレクトリに保存し、他の無関係なファイルが存在しない状態で実行する
  • アプリケーションをインストールしたディレクトリに信用できないファイルが存在しないことを確認する
  • 社内でインストーラを共有ディレクトリに置き、各 Windows PC にインストールさせるような運用を行っている場合は、当該ディレクトリを読み取り専用にする
Microsoft OneDrive など、アプリケーションによってはユーザディレクトリ配下にインストールされる場合があります。各アプリケーションにあわせて適切なワークアラウンドを実施してください。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
日本マイクロソフト株式会社 該当製品あり 2018/05/17

参考情報

  1. Japan Vulnerability Notes JVNTA#91240916
    Windows アプリケーションによる DLL 読み込みやコマンド実行に関する問題

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 7.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 6.8
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

ユーザのシステムを攻撃する目的で作成された DLL ファイルを、攻撃者の意図する場所にユーザが自ら配置することを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

CVE-2018-0592、CVE-2018-0593、CVE-2018-0596
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川孝志 氏

CVE-2018-0594
報告者: PinkFlyingWhale 黒翼猫 氏

CVE-2018-0595、CVE-2018-0597
報告者: 英利 雅美 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2018-0592
CVE-2018-0593
CVE-2018-0594
CVE-2018-0595
CVE-2018-0596
CVE-2018-0597
JVN iPedia JVNDB-2018-000049