JVN#20459920
Microsoft Office における情報漏えいの問題
Microsoft Office には、情報漏えいの問題が存在します。
- Microsoft Office 2007
- Microsoft Office 2010
- Microsoft Office for Mac 2011
Microsoft Office では、Office ドキュメントにクリップアートなどのファイルを挿入した際、「代替テキスト」にローカルファイルの絶対パスが保存されます。
当該製品で作成されたファイルを取得した第三者によって、ファイルシステムやユーザ名に関する情報を取得される可能性があります。
アップグレードする
開発者が提供する情報をもとに、Windows 版 Office については Microsoft Office 2013 (最新のバージョン) へ、Mac 版 Office については Microsoft Office 2016 for Mac へアップグレードしてください。
ワークアラウンドを実施する
以下の回避策を適用することで、本問題の影響を回避することが可能です。
- 「代替テキスト」を手動で削除または編集する
ベンダ | ステータス | ステータス 最終更新日 |
ベンダの告知ページ |
---|---|---|---|
マイクロソフト株式会社 | 該当製品あり | 2015/08/12 |
本脆弱性対策情報の JVN 公表は、製品開発者が対応した時点から遅れ 2015/08/12 となりました。迅速な JVN 公表を目指した 2010年度「情報システム等の脆弱性情報の取扱いに関する研究会」の提言を受け、2011年度より JPCERT/CC は新たな手順に従って製品開発者との調整を進めています。
2015.08.12における脆弱性分析結果(CVSS Base Metrics)
評価尺度 | 評価値 | 説明 | ||
---|---|---|---|---|
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) | ネットワーク経由でリモートから攻撃可能 |
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) | 攻撃成立に何らかの条件が必要 |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) | 認証は不要 |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | 一部の情報が漏えいする |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | 情報の正確さや完全さは損なわれない |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | システムの使用は阻害されない |
Base Score:4.3
分析結果のコメント
ユーザが作成した Office ドキュメントを取得して、「代替テキスト」の情報を入手するケースを想定しています。
この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: ネットエージェント株式会社 長谷川陽介 氏、株式会社マルスジャパン 力美有樹 氏
JPCERT 緊急報告 |
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JPCERT REPORT |
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CERT Advisory |
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CPNI Advisory |
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TRnotes |
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CVE |
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JVN iPedia |
JVNDB-2015-000112 |