公開日:2017/07/07 最終更新日:2017/07/07

JVN#21627267
Microsoft IME における任意の DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

Microsoft IME には、任意の DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Microsoft IME

詳細情報

Microsoft Windows に同梱された Microsoft IME には、DLL ファイルの処理に問題があり、Windows Defender などのアプリケーション起動時に Microsoft IME が有効化されるタイミングで、特定のレジストリキーに登録された DLL ファイルが実行される脆弱性が存在します。このレジストリキーは初期設定では存在せず、また、一般ユーザの権限で作成可能です。

想定される影響

ユーザ自らが、細工された DLL ファイルを攻撃者の意図する場所に配置し、さらにその場所を特定のレジストリキーに登録した場合、Microsoft IME を有効化するアプリケーションを起動した際に任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、アップデートを適用してください。
本脆弱性は、2016年11月8日にリリースされた MS16-130 で修正されています。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
日本マイクロソフト株式会社 該当製品あり 2017/07/07

参考情報

  1. Japan Vulnerability Notes JVNTA#91240916
    Windows アプリケーションによる DLL 読み込みやコマンド実行に関する問題

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 7.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:H/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 5.1
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川 孝志 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-7221
JVN iPedia JVNDB-2016-005802