公開日:2020/09/23 最終更新日:2020/09/23

JVN#60093979
ウイルスバスター クラウド (Windows版) に実装された Active Update 機能における複数の脆弱性

概要

ウイルスバスター クラウド (Windows版) に実装された Active Update 機能には、アップデートファイルの検証不備やサーバ証明書の検証不備の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • ウイルスバスター クラウド (Windows版) バージョン 15 およびそれ以前
なお開発者によると、Active Update 機能を実装している他の製品については対策がされているため、本脆弱性の影響は受けないとのことです。

詳細情報

トレンドマイクロ株式会社が提供するウイルスバスター クラウド (Windows版) に実装された Active Update 機能には、次の複数の脆弱性が存在します。

  • アップデートファイルの検証不備 (CWE-494) - CVE-2020-15604
    CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N 基本値: 5.9
    CVSS v2 AV:N/AC:H/Au:N/C:N/I:C/A:N 基本値: 5.4
  • アップデートサーバとの間の通信におけるサーバ証明書の検証不備 (CWE-295) - CVE-2020-24560
    CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N 基本値: 5.9
    CVSS v2 AV:N/AC:H/Au:N/C:N/I:C/A:N 基本値: 5.4
    CVE-2020-15604 および CVE-2020-24560 の CVSS 評価では、無線 LAN のアクセスポイントを設置した第三者によって、中間者攻撃 (man-in-the-middle attack) が行われることを想定しています。

想定される影響

細工されたアップデートファイルをダウンロードすることで、SYSTEM 権限で任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、該当する製品を最新版にアップデートしてください。

開発者によると、ウイルスバスター クラウド (Windows版) のバージョン 16 以降では本脆弱性の対策が行われているとのことです。
また開発者は、サポートが終了したバージョンを使用しているユーザに向けて、最新版へのバージョンアップを推奨しています。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 株式会社イエラエセキュリティ 三村 聡志 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-15604
CVE-2020-24560
JVN iPedia JVNDB-2020-000064