公開日:2019/02/28 最終更新日:2019/02/28
      
        JVN#69181574
        Windows 7 における DLL 読み込みに関する脆弱性
              
      
      Windows 7 には、DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。
- Windows 7
Windows 7 が提供する標準の DLL ファイルのなかには、プログラムの実行時に必要とする他の DLL ファイルを、呼び出し元プログラムと同一のディレクトリから読み込むように作られているものが存在します(CWE-427)。
開発者によると、本件は「アプリケーション ディレクトリにおける DLL の植え付け」の問題であり、Windows 7 におけるセキュリティ更新プログラムによる対応は行わないとのことです。
開発者による「アプリケーション ディレクトリにおける DLL の植え付け」への対応については、開発者が提供する情報をご確認ください。
細工された DLL ファイルが実行ファイルと同一のディレクトリに置かれていた場合、任意のコードを実行される可能性があります。
Windows 10 にアップグレードする
開発者が提供する情報をもとに、Windows 7 を 最新の Windows 10 へアップグレードしてください。
ワークアラウンドを実施する
次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。
- システムディレクトリへの書き込みは管理者にのみ許可する (Windows の初期設定)
- Windows PC は管理者権限を持たない標準ユーザアカウントで操作することを原則とし、必要なときのみ管理者アカウントで操作する
- アプリケーションをインストールしたディレクトリに信用できないファイルが存在しないことを確認する
- 社内でアプリケーションを共有ディレクトリに置き、各 Windows PC から実行させるような運用を行っている場合は、当該ディレクトリを読み取り専用にする
              CVSS v3
              CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
              
                
            
            
                  基本値:
                  7.8
                
                
              | 攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) | 
|---|---|---|---|---|
| 攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
| 必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
| ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
| スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
| 機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
| 完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
| 可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | 
                CVSS v2
                AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
                
                  
              
              
                    基本値:
                    6.8
                  
                  
                | 攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) | 
|---|---|---|---|
| 攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) | 
| 攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) | 
| 機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | 
| 完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | 
| 可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) | 
分析結果のコメント
ユーザのシステムを攻撃する目的で作成された DLL ファイルを、攻撃者の意図する場所にユーザが自ら配置することを想定しています。
この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川 孝志 氏
| JPCERT 緊急報告 |  | 
| JPCERT REPORT |  | 
| CERT Advisory |  | 
| CPNI Advisory |  | 
| TRnotes |  | 
| CVE | CVE-2019-5921 | 
| JVN iPedia | JVNDB-2019-000013 | 




























