公開日:2022/09/02 最終更新日:2022/09/02

JVN#76024879
PowerCMS の XMLRPC API におけるコマンドインジェクションの脆弱性

概要

PowerCMS の XMLRPC API には、コマンドインジェクションの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • PowerCMS 6.021 およびそれ以前のバージョン (PowerCMS 6系)
  • PowerCMS 5.21 およびそれ以前のバージョン (PowerCMS 5系)
  • PowerCMS 4.51 およびそれ以前のバージョン (PowerCMS 4系)
開発者によると、すでにサポートが終了している PowerCMS 3系以前のバージョンも本脆弱性の影響を受けるとのことです。

詳細情報

アルファサード株式会社が提供する PowerCMS の XMLRPC API には、コマンドインジェクション (CWE-74) の脆弱性が存在します。
PowerCMS の XMLRPC API に細工したメッセージを POST メソッドで送信することで、任意の Perl スクリプトを実行可能であり、これを通じて OS コマンドの実行も可能です。
開発者によると、本脆弱性を悪用してもコマンドの引数に任意の値を与えて実行することはできないとのことです。

想定される影響

遠隔の第三者によって、任意の Perl スクリプトを実行される可能性があります。またその結果、任意の OS コマンドを実行される可能性があります。

対策方法

XMLRPC API を利用しない場合: XMLRPC API 機能を無効化する

  • PowerCMS を CGI/FastCGI を用いて利用している場合
    • mt-xmlrpc.cgi ファイルをサーバから削除、またはファイルの実行権限を外す
      • PowerCMS の環境変数 XMLRPCScript を設定している場合、mt-xmlrpc.cgi がリネームされた状態である可能性があるため、開発者はリネーム後のファイルに対して本対策を実施するよう呼びかけています
  • PowerCMS を PSGI を用いて利用している場合
    • 環境変数 RestrictedPSGIApp xmlrpc を設定し、XMLRPC アプリケーションの利用を禁止する
XMLRPC API を利用する場合: 修正ファイルを適用する
開発者が提供する情報をもとに、修正ファイルを適用してください。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
アルファサード株式会社 該当製品あり 2022/09/02 アルファサード株式会社 の告知ページ

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 7.5
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2022-33941
JVN iPedia JVNDB-2022-000069