公開日:2025/11/10 最終更新日:2025/11/10

JVN#76719218
GNU Libmicrohttpd における複数の脆弱性

概要

GNU Projectが提供するGNU Libmicrohttpdには、複数の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • GNU Libmicrohttpd v1.0.2 およびそれ以前
本脆弱性は、広く利用されているlibmicrohttpd.soではなく、--enable-experimentalオプションを有効にしてビルドした際に生成されるlibmicrohttpd_ws.soに存在します。

なお、libmicrohttpdのGitリポジトリのmasterブランチにおいて、v1.0.2タグより後のcommit: ff13abcコミットまでのソースコードには本脆弱性が残存していることに留意してください。

詳細情報

GNU Projectが提供するGNU Libmicrohttpdには、次の複数の脆弱性が存在します。

  • NULLポインタ参照(CWE-476
    • CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 8.7
    • CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値 7.5
    • CVE-2025-59777
  • ヒープベースのバッファオーバーフロー(CWE-122
    • CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 8.7
    • CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値 7.5
    • CVE-2025-62689

想定される影響

不正に細工されたパケットを送信されることににより、当該システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる可能性があります。

対策方法

libmicrohttpd_ws.soの利用を停止する
libmicrohttpd_ws.soは実験的に導入されたライブラリのため、利用している場合は利用を停止してください。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方がIPAに報告し、JPCERT/CCが開発者との調整を行いました。
報告者:三井物産セキュアディレクション株式会社 安松達彦 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2025-59777
CVE-2025-62689
JVN iPedia JVNDB-2025-000104