公開日:2024/08/06 最終更新日:2024/08/06

JVN#78728294
リコーJavaTM PlatformのファームウェアアップデートによりTLS1.0、TLS1.1が有効になる脆弱性

概要

株式会社リコーが提供するRICOH Firmware Update Tool (JavaTM Platform)を使用し、JavaTM Platformのファームウェアをアップデートすると、TLS1.0、TLS1.1が有効になります。

影響を受けるシステム

  • JavaTM Platform Ver.12.89およびそれ以前のバージョン

なお、本脆弱性は次の複数のプリンタおよび複合機が影響を受けます。

  • RICOH SP C750/C750M
  • RICOH SP C751/C751M
  • RICOH SP C841/C841M/C841a1/C841M a1/C840/C840M/C840a1/C840M a1
  • RICOH SP C840ME
  • RICOH SP C341
  • RICOH SP C342/C342M
  • RICOH SP C352

詳細情報

株式会社リコーが提供するJavaTM Platformはプリンタおよび複合機の拡張機能であり、TLS通信等をサポートします。
JavaTM PlatformのファームウェアのアップデートにはRICOH Firmware Update Tool (JavaTM Platform)を使用しますが、アップデート前に"TLS1.0:無効"、"TLS1.1:無効"に設定していても、アップデート後には当該設定の初期値である"TLS1.0:有効"、"TLS1.1:有効"に変更されます(CWE-1188)。

想定される影響

TLS1.0およびTLS1.1の既知の脆弱性を悪用した攻撃を受ける可能性があります。

対策方法

アップデートし、設定を変更する
JavaTM Platformのファームウェアを最新版にアップデートしてください。
すでに本脆弱性の影響を受けるバージョンを使用している場合は、対策版ファームウェアへのアップデート後に、影響を受けるプリンタおよび複合機のTLS1.0、TLS1.1の設定を確認の上、意図する設定に変更してください。

詳細は、開発者が提供する情報を確認してください。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:A/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:N
基本値: 2.4
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

分析結果のコメント

攻撃者がRICOH Firmware Update Tool (JavaTM Platform)を使用し、TLS1.0およびTLS1.1の設定を有効にする攻撃シナリオを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者がIPAに報告し、JPCERT/CCが開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2024-41995
JVN iPedia JVNDB-2024-000083