公開日:2015/03/24 最終更新日:2015/04/10

JVN#86448949
TERASOLUNA Server Framework for Java(WEB) の Validator に入力値検査回避の脆弱性

概要

株式会社エヌ・ティ・ティ・データが提供する TERASOLUNA Server Framework for Java(WEB) は、ウェブアプリケーションを作成するためのソフトウェアフレームワークです。TERASOLUNA Server Framework for Java(WEB) は、Apache Struts 1.2.9 を利用しているため、Apache Struts 1 の Validator に存在する脆弱性の影響を受けます。

影響を受けるシステム

  • TERASOLUNA Server Framework for Java(WEB) 2.0.0.1 から 2.0.5.2 まで
詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

詳細情報

Apache Struts 1.1 以降の Validator には、画面遷移における複数ページでの入力値検査ルールを効率的に定義する機能 (以下 MPV 機能とする) が存在します。
MPV 機能には、入力値検査が不正に回避される脆弱性が存在します。
Apache Struts 1 の Validator を使用している場合、MPV 機能を明示的に使用していなくても、本脆弱性の影響を受けます。

想定される影響

アプリケーションの実装により異なりますが、入力値検査が回避されることで、想定外のデータがデータベースに登録されるなどの可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

2015年3月24日、本脆弱性を修正した Apache Struts 1.2.9 with SP2 by TERASOLUNA を含む TERASOLUNA Server Framework for Java(Web) 2.0.5.3 が公開されました。
また、株式会社エヌ・ティ・ティ・データによると、本脆弱性を修正した Apache Struts 1.2.9 with SP2 by TERASOLUNA を単体でも公開したとのことです。

ベンダ情報

ベンダ リンク
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ TERASOLUNA Framework
Apache Struts 1.2.9 with SP2 by TERASOLUNA

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2015.03.24における脆弱性分析結果(CVSS Base Metrics)

CVSSとは

評価尺度 評価値 説明
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N) ネットワーク経由でリモートから攻撃可能
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L) 攻撃成立に何らかの条件が必要
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N) 認証は不要
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 情報は漏えいしない
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 情報の正確さや完全さが部分的に損なわれる
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) システムの使用は阻害されない

Base Score:4.3

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2015-0899
JVN iPedia JVNDB-2015-000042

更新履歴

2015/04/10
詳細情報を更新しました。