公開日:2021/02/18 最終更新日:2021/05/10
JVNVU#90613078
ISC BIND にバッファオーバーフローの脆弱性
ISC (Internet Systems Consortium) が提供する BIND には、バッファオーバーフローの脆弱性が存在します。
- BIND 9.5.0 から 9.11.27
- BIND 9.12.0 から 9.16.11
- BIND Supported Preview Edition 9.11.3-S1 から 9.11.27-S1
- BIND Supported Preview Edition 9.16.8-S1 から 9.16.11-S1
- BIND 開発版 9.17.0 から 9.17.1
BIND には TSIG プロトコルの拡張機能である GSS-TSIG の、GSSAPI に基づくネゴシエーションメカニズム SPNEGO の実装不備によりバッファオーバーフローの脆弱性が存在します。
GSSAPI に関するオプション tkey-gssapi-keytab
または tkey-gssapi-credential
に有効な値が明示的に設定されている場合に named
プロセスのクラッシュが引き起こされ、サービス運用妨害 (DoS) 状態にされる可能性があります。
開発者によると、2021年2月18日時点では実証されていませんが、リモートでコード実行できる可能性があると報告しています。
アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、使用しているバージョンの最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。
- BIND 9.11.28
- BIND 9.16.12
- BIND Supported Preview Edition 9.11.28-S1
- BIND Supported Preview Edition 9.16.12-S1
- GSS-TSIG を使用しない
- 一部のプラットフォームで BIND ビルド時、ソースディレクトリのトップにある
configure
スクリプトを実行する際--disable-isc-spnego
をコマンドライン引数に指定し、SPNEGO を組み込まないnamed
を作成する(ただし、GSSAPI が使用できなくなる可能性があります)
ベンダ | ステータス | ステータス 最終更新日 |
ベンダの告知ページ |
---|---|---|---|
サイバートラスト株式会社 | 該当製品あり | 2021/05/10 | サイバートラスト株式会社 の告知ページ |
ベンダ | リンク |
Internet Systems Consortium | CVE-2020-8625: A vulnerability in BIND's GSSAPI security policy negotiation can be targeted by a buffer overflow attack |
-
日本レジストリサービス (JPRS)
(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止・リモートコード実行)について(CVE-2020-8625)- GSS-TSIGが有効に設定されている場合のみ対象、バージョンアップを強く推奨 -
CVSS v3
CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値:
8.1
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
JPCERT 緊急報告 |
|
JPCERT REPORT |
|
CERT Advisory |
|
CPNI Advisory |
|
TRnotes |
|
CVE |
CVE-2020-8625 |
JVN iPedia |
|
- 2021/05/10
- サイバートラスト株式会社のベンダステータスが更新されました