公開日:2016/02/18 最終更新日:2016/02/18

JVNVU#90746018
Zhuhai RaySharp 由来のファームウェアを使用しているデジタルビデオレコーダにパスワードがハードコードされている問題

概要

DVR などの複数ベンダの様々なデバイスに使用されている Zhuhai RaySharp 由来のファームウェアには、root パスワードがハードコードされています。

影響を受けるシステム

  • Zhuhai RaySharp 由来のファームウェアを使用しているデジタルビデオレコーダ (DVR) などの製品

詳細情報

認証情報 (パスワード) がハードコードされている問題 (CWE-259) - CVE-2015-8286
報告者によれば、Zhuhai RaySharp に由来するファームウェアを使用している DVR などの製品には、root パスワードがハードコードされています。このパスワードを知る攻撃者は、機器に対して root 権限でリモートアクセスが可能です。

さらに、これらの製品の多くはデフォルトで telnet もしくは 9000番ポート経由でリモートアクセス可能であることが過去に公開されています

CERT/CC では、Zhuhai RaySharp から直接の回答を得られていません。CERT/CC Vulnerability Note VU#899080 の Vendor Information には、製品が影響を受けると報告されている開発者の情報が記載されています。

想定される影響

遠隔の第三者によって、当該機器に root 権限でアクセスされる可能性があります。

対策方法

アップデートする
いくつかの開発者からは、対策版ファームウェアがリリースされています。更なる情報は各製品開発者へお問い合わせください。
使用機器のファームウェアアップデートがリリースされるまでの間、次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

ネットワークアクセスを制限する
ファイアウォールなどを使用して、信頼できるホスト、ネットワーク、サービス以外からのアクセスを制限してください。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
アライドテレシス株式会社 該当製品無し 2016/02/18
プラネックスコミュニケーションズ株式会社 該当製品無し 2016/02/18
株式会社コレガ 該当製品無し 2016/02/18
株式会社バッファロー 該当製品無し 2016/02/18
株式会社リコー 該当製品無し 2016/02/18

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#899080
    Zhuhai Raysharp firmware for DVRs from multiple vendors contains hard-coded credentials

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:C/I:C/A:C
基本値: 10.0
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2015-8286
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