公開日:2020/03/11 最終更新日:2020/03/13

JVNVU#91394194
Microsoft SMBv3 の接続処理にリモートコード実行の脆弱性

概要

Microsoft SMBv3 には、圧縮を用いた接続処理に起因するリモートコード実行の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Windows 10 Version 1903
  • Windows 10 Version 1909
  • Windows Server, version 1903
  • Windows Server, version 1909
詳細は、開発者が提供する情報をご確認ください。

詳細情報

Microsoft Server Message Block 3.1.1(SMBv3)プロトコルには、圧縮を用いた接続処理に脆弱性が存在します。細工したパケットをターゲットの SMBv3 サーバに送信したり、細工した SMBv3 サーバを構築して SMBv3 クライアントからアクセスさせたりすることで、リモートから任意のコードを実行できる可能性があります。

想定される影響

遠隔の攻撃者が悪意のあるパケットを送信したり、悪意のある SMBv3 サーバにアクセスさせることにより、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

ワークアラウンドを実施する
次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • SMBv3 の圧縮処理を無効にする
  • 外部との SMB 接続をブロックする (ポート 445/tcp)

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#872016
    Microsoft SMBv3 compression remote code execution vulnerability

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:C/I:C/A:C
基本値: 10.0
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-0796
JVN iPedia

更新履歴

2020/03/13
[対策方法] を更新し、[ベンダ情報] にリンクを追加しました。