公開日:2025/10/01 最終更新日:2025/10/01

JVNVU#93161789
OpenSSLにおける複数の脆弱性(OpenSSL Security Advisory [30th September 2025])

概要

OpenSSL Projectより、OpenSSL Security Advisory [30th September 2025]が公開されました。

影響を受けるシステム

CVE-2025-9230

  • OpenSSL 3.5.4より前の3.5系バージョン
  • OpenSSL 3.4.3より前の3.4系バージョン
  • OpenSSL 3.3.5より前の3.3系バージョン
  • OpenSSL 3.2.6より前の3.2系バージョン
  • OpenSSL 3.0.18より前の3.0系バージョン
  • OpenSSL 1.1.1zdより前の1.1.1系バージョン
  • OpenSSL 1.0.2zmより前の1.0.2系バージョン
CVE-2025-9231
  • OpenSSL 3.5.4より前の3.5系バージョン
  • OpenSSL 3.4.3より前の3.4系バージョン
  • OpenSSL 3.3.5より前の3.3系バージョン
  • OpenSSL 3.2.6より前の3.2系バージョン
CVE-2025-9232
  • OpenSSL 3.5.4より前の3.5系バージョン
  • OpenSSL 3.4.3より前の3.4系バージョン
  • OpenSSL 3.3.5より前の3.3系バージョン
  • OpenSSL 3.2.6より前の3.2系バージョン
  • OpenSSL 3.0.18より前の3.0系バージョン
ただし、バージョン3.5、3.4、3.3、3.2、3.1、3.0のFIPSモジュールはこれらの脆弱性の影響を受けません。

詳細情報

OpenSSL Projectより、OpenSSL Security Advisory [30th September 2025]が公開されました。
OpenSSLには、次の脆弱性が存在します。

深刻度 - 中(Severity: Moderate)

  • RFC 3211 KEK Unwrapにおける境界外の読み取りと書き込み - CVE-2025-9230
    • パスワードベースの暗号を使用して暗号化されたCMSメッセージを復号する際に、境界外の読み取りおよび書き込みが発生する可能性があります。
  • 64bit ARMプラットフォーム環境において、SM2アルゴリズムのタイミング攻撃が可能となる問題 - CVE-2025-9231
    • 64ビットARMプラットフォーム環境において、SM2署名計算に問題があり、タイミング攻撃により秘密鍵を窃取される可能性があります。

深刻度 - 低(Severity: Low)

  • HTTPクライアントのno_proxy処理における境界外読み取り - CVE-2025-9232
    • OpenSSL HTTPクライアントAPI関数を使用するアプリケーションでno_proxy環境変数が設定されている場合、HTTP URLのホスト部分にIPv6アドレスを指定すると境界外読み取りが発生する可能性があります。

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。

  • システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされたり、任意のコードを実行されたりする - CVE-2025-9230
  • タイミング攻撃により秘密鍵か窃取される - CVE-2025-9231
  • システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる - CVE-2025-9232

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性への対策版として次のバージョンをリリースしています。

  • OpenSSL 3.5.4
  • OpenSSL 3.4.3
  • OpenSSL 3.3.5
  • OpenSSL 3.2.6
  • OpenSSL 3.0.18
  • OpenSSL 1.1.1zd(プレミアムサポートカスタマのみ)
  • OpenSSL 1.0.2zm(プレミアムサポートカスタマのみ)

ベンダ情報

ベンダ リンク
OpenSSL Project OpenSSL Security Advisory [30th September 2025]

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
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CPNI Advisory
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CVE
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