公開日:2016/07/19 最終更新日:2016/07/19

JVNVU#93856717
ISC BIND 9 にサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

ISC BIND 9 の lightweight resolver プロトコルの実装には、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • BIND 9.9.9-P1 およびそれ以前
  • BIND 9.10.0 から 9.10.4-P1 まで
  • BIND 9.11.0a3 から 9.11.0b1 まで

詳細情報

BIND のパッケージでは、lightweight resolver プロトコルを使用した名前解決が可能です。この lightweight resolver プロトコルは BIND とともにインストールされる lwresd ユーティリティ や、named.conflwres ステートメントを設定することで使用可能です。
BIND の lightweight resolver プロトコルの実装には、許容する文字列長を超える query name を含む名前解決リクエストを受信することで segmentation fault によってサーバが停止する問題が存在します。

想定される影響

細工された名前解決リクエストを送信されることで segmentation fault によってサーバが停止し、サービス運用妨害 (DoS) 状態となる可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
本脆弱性の対策として次のバージョンがリリースされています。

  • BIND 9 version 9.9.9-P2
  • BIND 9 version 9.10.4-P2
  • BIND 9 version 9.11.0b2
  • BIND 9 version 9.9.9-S3

参考情報

  1. JPRS
    BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2016-2775)

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
基本値: 5.9
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:H/Au:N/C:N/I:N/A:C
基本値: 5.4
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-2775
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