公開日:2021/06/09 最終更新日:2021/06/09

JVNVU#95634783
Thales 製 Sentinel LDK Run-Time Environment における不十分なアンインストール処理の脆弱性

概要

Thales 社が提供する Sentinel LDK Run-Time Environment には、アンインストール時に当該製品で利用しているポートを開放したままにする脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

下記バージョンの製品を利用している、または既にアンインストールした環境に影響があります。

  • Sentinel LDK Run-Time Environment Versions 7.6 およびそれ以前

詳細情報

Thales 社が提供する Sentinel LDK Run-Time Environment は、インストール時に「Sentinel License Manager」という名前のファイアウォールルールを追加します。当該ルールは 1947/TCP ポートに対して、プライベートネットワークからの受信、接続を許可するものです。当該製品は、アンインストール時に 1947/TCP ポートの閉鎖に失敗し、開放した状態になる脆弱性(CWE-459、CVE-2021-32928)が存在します。

想定される影響

遠隔の第三者によって、システムへ接続される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、ファームウェアを最新版にアップデートしてください。

適切なオプションでアンインストールを行う
当該製品の利用を停止する場合は、「purge option」を選択してアンインストールしてください。

1947/TCP ポートを閉鎖する
当該製品をすでにアンインストールしている場合は、1947/TCP ポートの閉鎖を行ってください。
また開発者は、当該ポートに対して、IDS/IPSによる保護を行うことを推奨しています。

ベンダ情報

ベンダ リンク
Thales Security Updates SM

参考情報

  1. ICS Advisory (ICSA-21-159-06)
    Thales Sentinel LDK Run-Time Environment

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.6
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
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CPNI Advisory
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CVE
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