公開日:2020/08/21 最終更新日:2020/08/21

JVNVU#98069467
ISC BIND 9 に複数の脆弱性

概要

ISC (Internet Systems Consortium) が提供する BIND には、複数の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

対象となる製品とバージョンは次のとおりです。
  • CVE-2020-8620
    • BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
  • CVE-2020-8621
    • BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
    • BIND 9.14系 9.14.0 から 9.14.12 まで
  • CVE-2020-8622
    •  BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
    •  BIND 9.14系 9.14.0 から 9.14.12 まで
    •  BIND 9.11系 9.11.3 から  9.11.21 まで
    •  BIND 9 Supported Preview Edition 9.9.3-S1 から 9.11.21-S1 まで
  • CVE-2020-8623
    • BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
    • BIND 9.14系 9.14.0 から 9.14.12 まで
    • BIND 9.11系 9.11.3 から  9.11.21 まで
    • BIND 9 Supported Preview Edition 9.10.5-S1 から 9.11.21-S1 まで
  • CVE-2020-8624
    • BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
    • BIND 9.14系 9.14.0 から 9.14.12 まで
    • BIND 9.11系 9.11.3 から  9.11.21 まで
    • BIND 9 Supported Preview Edition 9.9.12-S1 から 9.9.13-S1 まで
    • BIND 9 Supported Preview Edition 9.11.3-S1 から 9.11.21-S1 まで

なお ISC によると、既にサポートが終了している BIND 9.10系以前や 9.12系、9.13系、9.15系および開発版の 9.17系についても影響を受ける脆弱性があるとのことです。詳細については各アドバイザリを参照してください。

詳細情報

ISC (Internet Systems Consortium) が提供する BIND には、複数の脆弱性が存在します。
  • 最大バッファサイズの不適切な設定による tcpdns.c でアサーションエラーが発生する - CVE-2020-8620
    CVSS v3 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値: 7.5
  • QNAME minimisation の意図しない許可により resolver.c でアサーションエラーが発生する - CVE-2020-8621
    CVSS v3 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値: 7.5
  • 切り詰められた TSIG レスポンスの確認不備によりアサーションエラーが発生する - CVE-2020-8622
    CVSS v3 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H  基本値: 6.5
  • pk11.c でアサーションエラーが発生する - CVE-2020-8623
    CVSS v3 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値: 7.5
  • "update-policy" ルールの "subdomain" タイプの誤った判定によるアクセス制限の不備 - CVE-2020-8624
    CVSS v3 CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:N  基本値: 4.3

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受けるおそれがあります。
  • 遠隔の第三者が、特別に細工された大きな TCP ペイロードを送信することにより、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃が行われる - CVE-2020-8620
  • 遠隔の第三者が、細工されたクエリを送信することにより、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃が行われる - CVE-2020-8621
  • 遠隔の第三者が、TSIG 署名付きリクエストに対して、切り詰められたレスポンスを送信することによりサービス運用妨害 (DoS) 攻撃が行われる- CVE-2020-8622
  • 遠隔の第三者が、RSA で署名されたゾーンに対して特別に細工されたクエリを信することによりサービス運用妨害 (DoS) 攻撃が行われる - CVE-2020-8623
  • 遠隔の第三者によって、ゾーンデータを更新される - CVE-2020-8624

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、使用しているバージョンの最新版へアップデートしてください。開発者は、本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。
  • BIND 9.17.4
  • BIND 9.16.6
  • BIND 9.11.22
  • BIND Supported Preview Edition 9.11.22-S1

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

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