公開日:2020/04/10 最終更新日:2020/04/10

JVNVU#99911229
トレンドマイクロ株式会社製の複数製品のインストーラにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

トレンドマイクロ株式会社製の複数の製品には、インストーラ実行時の DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • ウイルスバスター コーポレートエディション (管理サーバのみ) XG 
  • ウイルスバスター クラウド バージョン 15 
  • Trend Micro Control Manager 7.0 
  • ServerProtect for EMC Celerra 5.8 
  • ServerProtect for NetApp 5.8 
  • ServerProtect for Storage 6.0 
  • ServerProtect for Windows 5.8 
  • Trend Micro Mobile Security 9.8 
  • Trend Micro Endpoint Sensor 1.6 
  • InterScan for Microsoft Exchange 14 
  • InterScan Messaging Security Suite 7.5 
  • InterScan WebManager 8.5 および 9.0 

詳細情報

トレンドマイクロ株式会社が提供する複数の製品には、インストーラ実行時に DLL を読み込む際の検索パスに問題があり、同一ディレクトリに存在する特定の DLL を読み込んでしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。

想定される影響

インストーラを実行している権限で、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

なお、本脆弱性の影響を受けるのはインストーラの起動時のみです。すでに製品をインストール済みの場合は影響を受けません。

参考情報

  1. Japan Vulnerability Notes JVNTA#91240916
    Windows アプリケーションによる DLL 読み込みやコマンド実行に関する問題

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 7.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 6.8
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

ユーザのシステムを攻撃する目的で作成された DLL ファイルを、攻撃者の意図する場所にユーザが自ら配置することを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2019-14688
JVN iPedia