JVNTA08-190B
複数の DNS 実装にキャッシュポイズニングの脆弱性
緊急
複数の DNS 実装にキャッシュポイズニング攻撃が容易になる脆弱性があります。
ベンダの提供する情報を参照してください。
キャッシュポイズニングは、攻撃者が DNS キャッシュサーバのキャッシュを偽造した DNS 情報に書き換える攻撃手法です。
最近の研究で、いままでに知られているよりも効率的にキャッシュポイズニングを行う手法が見つかっています。 DNS キャッシュサーバが対象になるとともに、PC なども攻撃対象になる可能性があることに注意してください。
キャッシュポイズニング攻撃は、偽造したresponseパケットを送り込むことにより行われます。query パケットの送信元ポートを query ごとにランダムに変更することにより、キャッシュポイズニング攻撃が成功する確率を小さくすることができます。
キャッシュポイズニング攻撃により DNS キャッシュサーバに偽のDNS情報をキャッシュさせることができ、その DNS キャッシュサーバを使っているノードが、偽のサイトに誘導される可能性があります。
パッチを適用する
お使いの製品ベンダから提供されているパッチを適用してください。
サーバ製品だけでなく、ネームサーバに query を投げる側のノードに対してもパッチが提供されていないかご確認ください。
アクセスを制限する
recursive query を受け付ける IP アドレスを制限することで、ある程度キャッシュポイズニング攻撃を受ける可能性を減らすことができます。
フィルタリングにより偽造パケットを拒否する
パケットフィルタリングにより、例えば組織内の IP アドレスを送信元アドレスとする偽造パケットがインターネット側からやってくるのを拒否することが可能です。
関連する RFC として、RFC 2827、RFC 3704、RFC 3013 を参照してください。
recursive query を拒否する
外部から DNS query を受け付けるネームサーバにおいては、recursive query を受け付けないように設定してください。
source port randomization を実装する
DNS 製品ベンダは IETF で検討されている draft-ietf-dnsext-forgery-resilience を参照のうえ、対策を検討してください。
ベンダ | リンク |
マイクロソフト | マイクロソフト セキュリティ情報 MS08-037 |
ISC | CERT VU#800113 DNS Cache Poisoning Issue |
Cisco | cisco-sa-20080708-dns |
富士通 | TA08-190Bに対する富士通の情報 |
-
JVNVU#800113
複数の DNS 実装にキャッシュポイズニングの脆弱性 -
US-CERT Vulnerability Note VU#800113
Multiple DNS implementations vulnerable to cache poisoning -
US-CERT Vulnerability Note VU#484649
Microsoft Windows DNS Server vulnerable to cache poisoning -
US-CERT Vulnerability Note VU#252735
ISC BIND generates cryptographically weak DNS query IDs -
US-CERT Vulnerability Note VU#927905
BIND version 8 generates cryptographically weak DNS query identifiers -
US-CERT Vulnerability Note VU#927905
BIND version 8 generates cryptographically weak DNS query identifiers -
IETF draft-ietf-dnsext-forgery-resilience
Measures for making DNS more resilient against forged answers -
IETF RFC3833
Threat Analysis of the Domain Name System (DNS) -
IETF RFC2827
Network Ingress Filtering -
IETF RFC3704
Ingress Filtering for Multihomed Networks -
IETF RFC3013
Recommended Internet Service Provider Security Services and Procedures -
JPRS
これでいいのかTTL -- 短いDNS TTLのリスクを考える -- -
JPRS
複数のDNSソフトウェアにおけるキャッシュポイズニングの脆弱性について -
JPNIC
複数のDNS実装におけるキャッシュポイズニングの脆弱性について
JPCERT 緊急報告 |
JPCERT-AT-2008-0013 |
JPCERT REPORT | |
CERT Advisory |
Technical Cyber Security Alert TA08-190B Multiple DNS implementations vulnerable to cache poisoning |
CPNI Advisory | |
TRnotes | |
CVE |
CVE-2008-1447 VU#800113 [[CVE-2007-3898:http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2007-3898]] VU#484649 [[CVE-2007-2926:http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2007-2926]] VU#252735 [[CVE-2007-2930:http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2007-2930]] VU#927905 |
JVN iPedia |
- 2008/07/10
- ベンダ情報:富士通の情報を追加しました。
- 2015/10/21
- ベンダ情報を更新しました