公開日:2010/09/15 最終更新日:2010/10/06

JVNVU#491991
Adobe Reader および Acrobat にバッファオーバーフローの脆弱性
緊急

概要

Adobe Reader および Acrobat には、バッファオーバーフローの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Adobe Reader 9.3.4 およびそれ以前
  • Adobe Acrobat 9.3.4 およびそれ以前

詳細情報

Adobe Reader および Acrobat には、CoolType.dll のフォント解析コードに起因するバッファオーバーフローの脆弱性が存在します。

なお、本脆弱性を使用した攻撃活動が確認されています。

想定される影響

細工された PDF ドキュメントをユーザが閲覧した場合に、任意のコードを実行されたり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受けたりする可能性があります。

対策方法

アップデートする
Adobe が提供する情報をもとに最新版へアップデートしてください。

ワークアラウンドを実施する
対策版を適用するまでの間、以下の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • Microsoft が提供する Enhanced Mitigation Experience Toolkit を使用する
    詳しくは、Microsoft が提供する情報をご確認してください。
  • Adobe Reader および Acrobat で JavaScript を無効にする
  • ウェブブラウザ上での PDF ファイルの表示を無効にする
    PDF 表示を無効にする設定方法は、ウェブブラウザにより異なります。
  • 不審な PDF ファイルを開かない
    不審なメールに添付されている PDF ファイルを開いたり、不審なウェブサイトに掲載されている PDF ファイルを開かないようにする。

参考情報

  1. US-CERT Vulnerability Note VU#491991
    Adobe Reader and Acrobat Font Parsing Buffer Overflow Vulnerability
  2. Microsoft Security Research & Defense - TechNet Blog
    Use EMET 2.0 to block Adobe Reader and Acrobat 0-day exploit

JPCERT/CCからの補足情報

APSB10-21 では、Adobe Reader 8.2.4 およびそれ以前、Adobe Acrobat 8.2.4 およびそれ以前に対するアップデートも提供されています。

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2010-0026
Adobe Reader 及び Acrobat の脆弱性に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2010-2883
JVN iPedia

更新履歴

2010/10/06
対策方法、補足情報の更新およびベンダ情報、関連文書にリンクを追加しました。