公開日:2019/08/23 最終更新日:2019/08/23

JVN#17127920
Smart TV Box におけるアクセス制限不備の脆弱性

概要

Smart TV Box には、アクセス制限不備の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Smart TV Box ファームウェア バージョン 1300 より前のバージョン

詳細情報

KDDI株式会社が提供する Smart TV Box は、LAN 側インタフェースのポート 5555/TCP 経由で Android Debug Bridge へのアクセスが可能です。回線事業者が当該製品をユーザ宅に設置する際には、外部から当該製品の LAN 側インタフェースに直接アクセスできないような接続形態で、設置を行っています。しかしその後、接続形態を変更して LAN 側インタフェースを直接インターネット回線に接続するなど、外部から Android Debug Bridge へのアクセスが可能になると、ユーザが意図しない操作をされる可能性があります (CWE-284)。

想定される影響

遠隔の第三者によって、ユーザが意図しないソフトウェアをインストールされたり、当該製品の設定が変更されたりする可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、ファームウェアを最新版へアップデートしてください。

あわせて、外部から当該製品の LAN 側インタフェースに直接アクセスされないよう、回線事業者が設置したとおりの接続方法で当該製品がネットワーク接続されていることを確認してください。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
KDDI株式会社 該当製品あり 2019/08/23 KDDI株式会社 の告知ページ

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:L/A:L
基本値: 7.3
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 6.8
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

インターネット回線用ケーブルを当該製品の LAN 側インタフェースにルータを介さずに直接接続するなどの接続変更を行うことにより、インターネットから当該製品に直接アクセスできる場合を想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 森好樹 氏、久保正樹 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2019-6005
JVN iPedia JVNDB-2019-000053