公開日:2015/10/01 最終更新日:2015/10/01

JVN#49503705
Windows 版 Python における任意のDLL読み込みに関する脆弱性

概要

Windows 版 Python には、DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Windows 版 Python

詳細情報

Windows 版 Python は、実行の際に特定の DLL を読み込みます。Windows 版 Python には、DLL を読み込む際の検索パスに問題があり、カレントディレクトリ内にある readline.pyd という名の意図しない DLL を読み込んでしまう脆弱性が存在します。

想定される影響

python.exe が持つ権限で任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

ワークアラウンドを実施する
以下の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を回避可能です。

  • python.exe を実行する際、カレントディレクトリ内に readline.pyd という名のファイルが存在しないことを確認する

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
Python 該当製品あり 2015/10/01

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2015.10.01における脆弱性分析結果(CVSS Base Metrics)

CVSSとは

評価尺度 評価値 説明
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N) ネットワーク経由でリモートから攻撃可能
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L) 攻撃成立に何らかの条件が必要
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N) 認証は不要
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 一部の情報が漏えいする
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 情報の正確さや完全さが部分的に損なわれる
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) システムの使用が部分的に阻害される

Base Score:6.8

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川孝志 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2015-5652
JVN iPedia JVNDB-2015-000141