公開日:2022/08/24 最終更新日:2022/08/24

JVN#57728859
Movable Type の XMLRPC API におけるコマンドインジェクションの脆弱性

概要

シックス・アパート株式会社が提供する Movable Type の XMLRPC API には、コマンドインジェクションの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Movable Type 7 r.5202 およびそれ以前 (Movable Type 7系)
  • Movable Type Advanced 7 r.5202 およびそれ以前 (Movable Type Advanced 7系)
  • Movable Type 6.8.6 およびそれ以前 (Movable Type 6系)
  • Movable Type Advanced 6.8.6 およびそれ以前 (Movable Type Advanced 6系)
  • Movable Type Premium 1.52 およびそれ以前
  • Movable Type Premium Advanced 1.52 およびそれ以前
開発者によると、すでにサポート終了をしたバージョンを含む、Movable Type 4.0 以降のすべてのバージョンが本脆弱性の影響を受けるとのことです。

詳細情報

シックス・アパート株式会社が提供する Movable Type の XMLRPC API には、コマンドインジェクションの脆弱性 (CWE-74) が存在します。
Movable Type の XMLRPC API に、細工したメッセージを POST メソッドで送信することで、任意の Perl スクリプトを実行可能であり、これを通じて OS コマンドの実行も可能です。
開発者によると、本脆弱性を悪用してもコマンドの引数に任意の値を与えて実行することはできないとのことです。

想定される影響

遠隔の第三者によって、任意の Perl スクリプトを実行される可能性があります。その結果、任意の OS コマンドを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。

  • Movable Type 7 r.5301 (Movable Type 7系)
  • Movable Type Advanced 7 r.5301 (Movable Type Advanced 7系)
  • Movable Type 6.8.7 (Movable Type 6系)
  • Movable Type Advanced 6.8.7 (Movable Type Advanced 6系)
  • Movable Type Premium 1.53
  • Movable Type Premium Advancedn 1.53
ワークアラウンドを実施する
次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を回避することが可能です。
  • Movable Type の XMLRPC API 機能を無効化する

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
シックス・アパート株式会社 該当製品あり 2022/08/24 シックス・アパート株式会社 の告知ページ

参考情報

  1. 情報処理推進機構(IPA)
    「Movable Type」の XMLRPC API におけるコマンド・インジェクションの脆弱性について(JVN#57728859)

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 7.5
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

この脆弱性情報は、次の方が製品開発者に直接報告し、製品開発者との調整を経て、製品利用者への周知を目的に JVN での公表に至りました。
報告者: 大阪経済大学

また、この脆弱性情報は、ほぼ同時期に次の方が情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 株式会社ブロードバンドセキュリティ 志賀 拓馬 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2022-0022
Movable TypeのXMLRPC APIの脆弱性に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2022-38078
JVN iPedia JVNDB-2022-000064

更新履歴

2022/08/24
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