公開日:2012/02/10 最終更新日:2012/02/10

JVN#79099262
Apache Struts 2 における任意の Java メソッド実行の脆弱性

概要

Apache Struts 2 には、任意の Java メソッドの実行が可能な脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Apache Struts 2.2.3 より前のバージョン
  • Apache Struts 2.0.x

詳細情報

Apache Struts 2 は、Java のウェブアプリケーションを開発するためのフレームワークです。Apache Struts 2 には、入力文字列の処理に問題があり、任意の Java メソッドが実行可能な脆弱性が存在します。

想定される影響

遠隔の第三者によって、サーバ上で任意の Java メソッドが実行される可能性があります。結果として、情報が漏えいしたり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受けたり、任意の OS コマンドが実行されたりする可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートしてください。
なお、本脆弱性の修正版 (Apache Struts 2.2.3.1) は 2011年9月に公開されています。

開発者によると、Apache Struts 2.0.x はサポート対象外のため、Apache Struts 2.3.x へのアップグレードを推奨するとのことです。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

本脆弱性対策情報の JVN 公表は、製品開発者が対応した時点から遅れ 2012/2/10 となりました。
迅速な JVN 公表を目指した 2010年度「情報システム等の脆弱性情報の取扱いに関する研究会」の提言を受け、2011年度より JPCERT/CC は新たな手順に従って製品開発者との調整を進めています。

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2012.02.10における脆弱性分析結果

評価尺度 攻撃成立条件 評価値
攻撃経路 インターネット経由からの攻撃が可能
認証レベル 匿名もしくは認証なしで攻撃が可能
攻撃成立に必要なユーザーの関与 ユーザが何もしなくても脆弱性が攻撃される可能性がある
攻撃の難易度 ある程度の専門知識や運 (条件が揃う確率は高い) が必要
  • 中 - 高

各項目の詳しい説明

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション 寺田 健 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2012-0838
JVN iPedia JVNDB-2012-000012