公開日:2017/08/08 最終更新日:2017/08/10

JVN#81659403
Qua station接続ツール (Windows版) のインストーラにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

Qua station接続ツール (Windows版) のインストーラには、DLL 読み込みに関する脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Qua station接続ツール (Windows版) バージョン 1.00.03

詳細情報

KDDI株式会社が提供する Qua station は、4G LTE 搭載のフォトストレージです。Qua station接続ツールは、Qua station に保存されているデータを PC から閲覧したり、PC にデータを保存したりする際に使用します。Qua station接続ツール (Windows版) のインストーラには、DLL を読み込む際の検索パスに問題があり、同⼀ディレクトリに存在する特定の DLL を読み込んでしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。

想定される影響

インストーラを実行している権限で、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

最新のインストーラを使用する
開発者が提供する、最新のインストーラを使用してください。
開発者によると、2017年6月22日 16:00 以降に開発者のホームページに掲載された Qua station接続ツール (Windows版) のインストーラは、本脆弱性の影響を受けないとのことです。
なお、本脆弱性の影響を受けるのはインストーラの起動時のみのため、既存のユーザは Qua station接続ツール (Windows版) をアップデートする必要はありません。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
KDDI株式会社 該当製品あり 2017/08/08 KDDI株式会社 の告知ページ

参考情報

  1. Japan Vulnerability Notes JVNTA#91240916
    Windows アプリケーションによる DLL 読み込みやコマンド実行に関する問題

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 7.8
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 6.8

分析結果のコメント

ユーザのシステムを攻撃する目的で作成された DLL ファイルを、攻撃者の意図する場所にユーザが自ら配置することを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 橘総合研究所 英利 雅美 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2017-2289
JVN iPedia JVNDB-2017-000191

更新履歴

2017/08/10
[分析結果のコメント] を追記しました