公開日:2016/09/28 最終更新日:2016/09/28

JVNVU#90255292
ISC BIND 9 にサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性
緊急

概要

ISC BIND 9 には、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • BIND 9.0.0 から 9.8 系まで
  • BIND 9.9.0 から 9.9.9-P2 まで
  • BIND 9.9.3-S1 から 9.9.9-S3 まで
  • BIND 9.10.0 から 9.10.4-P2 まで
  • BIND 9.11.0a1 から 9.11.0rc1 まで

詳細情報

ISC BIND 9 には、レスポンスパケットの生成処理に起因するサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。
特定の条件に一致するクエリに対するレスポンスパケットの生成処理に問題があり、buffer.c で例外が発生し、named が異常終了します。
この問題は、クエリの送信元アドレスが許可されていなくても発生します。

想定される影響

遠隔の第三者によって、当該製品をサービス運用妨害 (DoS) 状態 (named の停止) にされる可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性の対策版として次のバージョンをリリースしています。

  • BIND 9.9.9-P3
  • BIND 9.9.9-S5
  • BIND 9.10.4-P3
  • BIND 9.11.0rc3

参考情報

  1. JPNIC
    BIND 9における不正なリクエストによる サーバ停止の脆弱性について(2016年9月)
  2. JPRS
    (緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2016-2776)

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
基本値: 7.5
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:N/I:N/A:C
基本値: 7.8
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2016-0037
ISC BIND 9 サービス運用妨害の脆弱性 (CVE-2016-2776) に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-2776
JVN iPedia