公開日:2016/10/24 最終更新日:2016/10/24
JVNVU#91983575
Linux カーネルのメモリサブシステムに実装されている copy-on-write 機構に競合状態が発生する脆弱性
緊急
Linux カーネルのメモリサブシステムに実装されている copy-on-write 機構には、競合状態が発生する脆弱性が存在します。
Linux カーネル 2.6.22 およびそれ以降の次のバージョンが本脆弱性の影響を受けます。
- Linux カーネル 4.8.3 より前のバージョン
- Linux カーネル 4.7.9 より前のバージョン
- Linux カーネル 4.4.26 より前のバージョン
競合状態 (CWE-362) - CVE-2016-5195
Linux カーネルのメモリサブシステムには、copy-on-write 機構の実装の問題に起因して、 競合状態が発生する脆弱性が存在します。
再現コードなどの詳しい情報は Dirty COW を参照してください。
なお、本脆弱性を使用した攻撃活動が確認されているとのことです。
ログイン可能なユーザによって、システムの root 権限を取得される可能性があります。
パッチを適用する
各 Linux ディストリビューターが提供する情報をもとに、パッチを適用してください。
Linux カーネルでは、対策版としてバージョン 4.8.3、バージョン 4.7.9 およびバージョン 4.4.26 がリリースされています。
ベンダ | リンク |
Linux Kernel | ChangeLog-4.8.3 |
ChangeLog-4.7.9 | |
ChangeLog-4.4.26 | |
Red Hat, Inc. | CVE-2016-5195 - Red Hat Customer Portal |
Ubuntu | CVE-2016-5195 in Ubuntu |
Debian | CVE-2016-5195 |
-
CERT/CC Vulnerability Note VU#243144
Linux kernel memory subsystem copy on write mechanism contains a race condition vulnerability
CVSS v3
CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値:
8.4
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
CVSS v2
AV:L/AC:L/Au:S/C:C/I:C/A:C
基本値:
6.8
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
JPCERT 緊急報告 |
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JPCERT REPORT |
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CERT Advisory |
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CPNI Advisory |
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TRnotes |
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CVE |
CVE-2016-5195 |
JVN iPedia |
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