公開日:2020/02/17 最終更新日:2020/02/17

JVNVU#95424547
三菱電機製 MELSEC C言語コントローラユニットおよび MELIPC シリーズ MI5000 における複数の脆弱性

概要

三菱電機株式会社が提供する MELSEC C言語コントローラユニットおよび MELIPC シリーズ MI5000 には、Wind River 社製のリアルタイム OS である VxWorks に起因する複数の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

MELSEC-Q シリーズ、MESEC iQ-R シリーズの C言語コントローラユニットおよび MELIPC シリーズ MI5000 のうち、次の製品型名とシリアル No. のものが影響を受けます。

【MELSEC-Q シリーズ C言語コントローラユニット】

  • Q24DHCCPU-V、Q24DHCCPU-VG ユーザ Ethernet ポート (CH1、CH2) (シリアル No. の上 5桁が ”21121” およびそれ以前)

【MELSEC iQ-R シリーズ C言語コントローラユニット、C言語インテリジェント機能ユニット】
  • R12CCPU-V Ethernet ポート (CH1、CH2) (シリアルNo.の上2桁が ”11” 以下)
  • RD55UP06-V Ethernet ポート (シリアルNo.の上2桁が ”08” 以下)

【MELIPC シリーズ MI5000】
  • MI5122-VW Ethernet ポート(CH1) (シリアルNo. の上 2桁が ”03” 以下、もしくはファームウェアバージョンが ”03” 以下)

詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

詳細情報

三菱電機株式会社が提供する MELSEC C言語コントローラユニットおよび MELIPC シリーズ MI5000 には、Wind River 社製のリアルタイム OS である VxWorks の TCP/IP ネットワークスタック (IPnet) で発見された以下の脆弱性 (通称「URGENT/11」) に起因する複数の脆弱性が存在します。

想定される影響

遠隔の第三者によって細工された TCP パケットを受信することで、製品のサービスが停止したりマルウエアが実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、各製品に対応したアップデートを適用してください。
【MELSEC-Q シリーズ C言語コントローラ】

  • Q24DHCCPU-V、Q24DHCCPU-VG: シリアル No. の上 5桁が ”21122” 以降
【MELSEC iQ-R シリーズ C言語コントローラユニット、C言語インテリジェント機能ユニット】
  • R12CCPU-V: シリアル No. の上 2桁が ”12” 以上
  • RD55UP06-V: シリアル No. の上 2桁が ”09” 以上
【MELIPC シリーズ MI5000】
  • MI5122-VW: シリアル No. の上 2桁、もしくはファームウェアバージョンが ”04” 以上
ワークアラウンドを実施する
次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。
  • ネットワークへのアクセスを制限する
詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

参考情報

  1. ICS Advisory (ICSA-19-274-01)
    Interpeak IPnet TCP/IP Stack (Update B)
  2. Wind River Systems, Inc.
    SECURITY VULNERABILITY RESPONSE INFORMATION TCP/IP Network Stack (IPnet, Urgent/11)

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-5531
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