公開日:2014/11/04 最終更新日:2014/11/04

JVNVU#98989920
uIP と lwIP の DNS リゾルバにキャッシュポイズニングの脆弱性

概要

uIP と lwIP に実装されている DNS リゾルバには、キャッシュポイズニング攻撃が容易になる脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • uIP
  • lwIP バージョン 1.4.1 およびそれ以前

詳細情報

uIP と lwIP に実装されている DNS リゾルバでは、トランザクション ID およびソースポートのランダム化が行われていません (CWE-330)。

想定される影響

キャッシュポイズニング攻撃によって、偽の DNS 情報をキャッシュさせられる可能性があります。結果として、ユーザが偽のサイトに誘導される可能性があります。

対策方法

lwIP は、ソースコードのリポジトリ上では修正がコミットされています。
コミット b8d798158bce0068260302371afb2b4ab4d3678a 以降にアップグレードしてください。

uIP は Contiki プロジェクトに統合されています。
2014年11月4日現在、Contiki プロジェクトの対策方法は不明です。

ワークアラウンドを実施する
JVNVU#800113 の対策方法を参考に、ワークアラウンドを実施してください。

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#210620
    uIP and lwIP DNS resolver vulnerable to cache poisoning
  2. Japan Vulnerability Notes JVNVU#800113
    複数の DNS 実装にキャッシュポイズニングの脆弱性

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2014.11.04における脆弱性分析結果(CVSS Base Metrics)

CVSSとは

評価尺度 評価値 説明
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N) ネットワーク経由でリモートから攻撃可能
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L) 攻撃成立に何らかの条件が必要
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N) 認証は不要
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 一部の情報が漏えいする
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 情報の正確さや完全さが部分的に損なわれる
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) システムの使用が部分的に阻害される

Base Score:6.8

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2014-4883
JVN iPedia